占いが流行る時代

 最近、占いが流行っているようだが、あたるも八卦あたらぬも八卦という言葉の通り、全てを鵜呑みにするわけにはいかないし、全てをそのまま信じる人も少ないだろう。
 私は、占いなどで良くないことを言われると、やはり不快になってしまうから、なるべく占いなどはやらぬし、テレビなどの「今日の運勢」的なコーナーも見ないことにしている。しかし、以前に興味本位で前世占いをしたことがある。そのときに、私の前世は、「まつぼっくり」だと告げられた。てっきり、農民あたりを告げられるのかと思っていたのだが、予想外の言葉に愕然として、その後何を言われたか覚えていない。これを私は信じるわけにはいかないし、(だって、生き物じゃないんだもん。せめて動物かなにかを告げてほしかった!)また、この先の人生に活かすこともできない。
 私の場合はさておき、人が占いを求めるのは、カウンセリング的な要素がそこには多分にあるからに違いない。最近占いが流行っているのもそこに原因があるのだろう。現代の社会は効率重視と経済的価値観に縛られ、人の心を省みない。そして、ストレス社会である。冷やされてしまった心を温めるために人は占いを求めるのだろう。占いが流行る時代というのは、そう考えるとロクな時代ではない。