ひとつになることの大切さ

 野球の北京五輪アジア地区最終予選をテレビで見ていた。ありきたりの言葉だが、画面を見ているだけで、選手・監督・コーチ・スタッフがひとつになっている様が感じられて、非常に興味深く、また久々に胸にくるものがあった。
 ひとつになれた理由として、各人が目標を共有していたことが最大の理由であろう。今回の場合は、予選を1位通過して北京へ行くこと、すなわち試合に勝つことが共通の目標であった。各構成要員が目標を共有化することがなければ、組織は組織として有効性を発揮しないのである。これはスポーツの場合、非常に共有化しやすい。また、期間限定の短期間の組織編制であること、これも大きな要因のひとつであろう。長ければ長いほど、慣れとダレが生じてしまう可能性が高いのである。
 さて、これを会社組織に置き換えてみた場合、どうであろう。今の日本の会社は、大きくなればなるほど、共有できていないのではないか。また、通常は期間に定めのない組織編制であることから、ひとつになるということが、とても難しいのが現状ではないかと思う。これでは、熾烈な国際競争に勝てるわけがない。もう一度、会社は、各社員の目標の共有化の方法を検討して、さらには、組織内の慣れやダレを解消し、ひとつになるということを目指すべきなのではないか。リストラなどしている場合ではないのである。