不貞寝

 新橋の催事は、結局前半は雨でダメ、後半も思うように売れず、想定した販売額の半分しか売れなかった。まあ、仕方がないとして、催事の準備やら何やらで忙しく、ほとんどお酒を飲んでいなかった。大半のお誘いを蹴飛ばして、仕事をしていたのだ。十一月になると催事が連続してあるので、隙があるのは今しかない。
 丁度こういう時にかぎって、誰からもお誘いがない。私は滅多に自分から人を誘うことはしない。(これはきっと、性格だね。じっと黙って待つ、健気な人なのです)さらには、不経済といえば不経済なのだが、私は自分の家でお酒を飲むことをあまり好まない。(なんでだろうねえ。きっとつまらないからかしら)そして、外は雨。外出するのもなんとなく億劫な感じ。どうせ、誰かと外で飲んでも、「This is on me」と言ってしまうのだろう。(とっても紳士な私。でもね、相手が女性の時だけ。優しさからではなくて、ええ格好しいなだけなんです。嫌だね本当に!)催事でもあまり売れなかったし。だから結局、今日は本の整理で一日が終わって、その後、不貞寝。不貞寝なのでした。