心がけより命がけ

 ようやく新宿での催事が終わった。ふっー。会場は湿気いっぱいで、じっとしていても汗が出る。しかも四十数店舗が参加しているから、レジ番も意外と忙しい。早番の時は、普段では考えられない時間、朝六時には家を出る。
 そんなこんなで、金曜日に電車の中で眩暈がして、気分が悪くなってしまった。本当に嘔吐しそうな感じ。途中何回か駅で降り、トイレで吐こうとも思ったが、堪えて、なんとか催事場へ入った。周囲の方々が「顔色が悪いから、休んでおれ」と心配して言ってくださり、お言葉に甘えて、裏で休んでいたら、次第に回復したが・・・・。辛い催事となってしまった。無論、売り上げも同様。
 考えてみたら、3月頃から引越しの準備を始めて、4月の下旬には、重たい本を運び込み、5月には店舗開店。そして、営業・・・、最初が肝心と、買取と催事の搬入出の時以外は休まずで、結局、正月以来、ほとんど休んでいないことに気がつき、しかも一日の労働時間が十二時間は越えている。さすがに疲労が溜まったのかなあ、と思い、しかしながら、創業以来、「心がけより命がけ」で運営してきたから、今ここで倒れたとしても何の後悔もない。(嘘。生まれてきたからには、一生に一度ぐらい、余裕のある暮らしというものがしてみたい)
 自営業が羨ましいと言う人もいるが、自分の体を犠牲にして、常に命がけで働いている。だから、自営業は常に「心がけより命がけ」なのだ。(私だけかも知れないが・・・・)