しましまブックス沖縄へ その2

 当日のフライトは午後一時頃。朝にすこぶる弱い私は、飛行機に乗り遅れる心配があったため、遅い時間のフライトにしたのだ。
 横浜から羽田まではバス。バスの中で、とりあえず、ビールをごくり。羽田に着いてから、チェックインを済まして、飛行機に乗り込むまで、また、ビールをごくり。飛行機はとにかく安いスカイマーク。スカイマークは、機内の飲料がすべて有料となっている。色々と合理化を図って、航空運賃が安いというわけだ。そして、機内で三百円の白ワインを買って、また、ごくり。一人で旅をすると、話し相手がいるわけでもなく、どうしても呑んでしまう。
 那覇に着いて、これはびっくり、外は雨。実は、レンタカーを二日目に予約していたのだが、せっかくの沖縄だからと、オープンカーを指定していたのだ。まったくもって、無意味だ。オープンにできない。レンタカー中止。
 タクシーに乗りながら、「ふんふん、どうせ私は雨降り男。雨がなけりゃ、稲は育たぬ。日照り続きにゃもってこい。雨乞いだけは、有料ね」などと、わけのわからぬ歌を歌っているうちに、宿に到着。そして、夜に現地の友達と会って、大歓迎式典。いけない、うっかり忘れていたことがあった。沖縄の方たちは、すこぶる酒に強い。しかも腰を据えて呑む。結局、朝の五時まで呑み続け。ふらふらになって、宿に帰って寝たら、もう夕方。そして、この日も呑む約束。夜になって、大歓迎式典パート2。またもや、朝の五時までコース。宿に帰って少し寝たら、もう帰りのフライトの時刻が迫っていて、慌てて空港へ。
 帰りの飛行機の中で、ふと疑問に思ったことがあり、それは、何をしに沖縄へ行ったのだろうということだ。思い起こしても、酒しか呑んでいない。しかも呑み過ぎで、身体が重い。けれども、友達に会えたのがなんとも言えず、嬉しかった。約十年ぶりだったから。