来客

 店に人が入ってきた。本日一番目のお客さんに違いない。そのお客さんは、店に入るなり真っ直ぐトイレへ向かい、その後、真っ直ぐ店から出て行ってしまった。あらら、それってあり? それから少しして、また違うお客さんがやってきた。今度は、歳は私と同じか±5歳ぐらいの女性。きっちりとしたスーツを着ていて、綺麗なおねえさんだったから、今日は縁起がいいなと思っていると(どこかの国では、一日で最初のお客さんは縁起がいいから、サービスするなんて聞いたことがある)すたすたとカウンターまで来て、なにやら、置き看板の営業を始めた。あらら、お客さんではないのね。今回はしつこい感じではないからいいものの、開店中にしつこくされると、いくら綺麗なおねえさんでも甚だ迷惑だ。しましまブックスは、ミーガン・フォックスに営業されようが、ジューン・アリソンに営業されようが、ハル・ベリーに営業されようが、ブリジット・バルドーに営業されようが、ジェシカ・アルバに営業されようが、もたいまさこに営業されようが、綺麗なおねえさんには、負けないもん!
 それでも、コーヒー一杯でも注文してくれりゃ話だけは聴くけど、古本は買わない、飲みものも注文しないのでは、これはダメ。コーヒー一杯ぐらいの先行投資は必要では??
 特に、電話での営業は最近しつこいのが多くて困る。こちとら開店中なのに、なかなか電話を切ろうとしない。しかも、私のスケジュールを尋ねて、資料を直接お持ちしますなんてことを言う人もいる。「迷惑だから来ないでください」と言っても、しつこく私が居る時間などを尋ねてくる。そういう人には、「当店は、入場料を5,000円いただいております。それでも良ければ・・・・」と言うことにしている。さすがに、本当にやって来た人はいない。入場料を払うぐらいの先行投資が必要では??
 そんなこんなで、本日もなにかと騒がしい、しましまブックスでした。