宝くじ

 先日、ポケットの中から小銭を集めて、100円の宝くじを一枚買った。一等の当選金額が安いものである。とは言っても、私にとっては大金である。もし、これが当たれば、私はあと数年、生き延びることができると考え、買ったのである。当たれば、焼酎のお湯割りに梅干を入れることも可能となり、はたまた、お昼の立ち食いそば屋でも、かけそばではなく、てんぷらそばを食べることもできる。そんなことを考えながら、この宝くじに夢を託したのである。しかし、相変わらず、私の焼酎には梅干が入っていないのである。