しましまブックス貴族になる ―今年初めての無駄遣い―

しましまブックス貴族になる ―今年初めての無駄遣い―
 普段は質素に生活をしている(贅沢したくても出来ないの!)しましまブックスなのだったが、どうもヘンテコなものに触手が動く。最近は階層社会だとか、格差社会だとか騒がれていて、下流社会にいると、教育格差や人脈、婚姻その他でいつまでたっても下流社会から抜け出せないという。末恐ろしい下流スパイラル。どっぷりと下流に浸かっているしましまブックスはなんとしてでもここから抜け出そうと思っていた丁度その時、テレビである情報を入手した。
 それは、肩書きだけでも貴族になれるという情報だった。英国沖の洋上に浮かぶ要塞を元英国陸軍少佐が占拠して独立を宣言した、シーランド公国が爵位を有料で授与するというのだ。外見だけでも変われば何かが変わるだろうし、代々貴族など輩出していないだろう我が家にとって、これは末代までの誉れとなろう。
 早速、英語だらけのホームページより難儀しながら手続きを取り、料金を支払った。約一週間後、認定証のようなものが送られてきた。授与された爵位は「Rord」。これは、貴族,、華族の意味であり、日本語にすると名前の後ろに、「卿」や「閣下」とつくらしいのだ。
 今後はしましま卿とか、しましま閣下となるのだ!と期待して方々の友人に宣言してみたものの、だあれも相手にしてくれない。逆に一笑されてしまう始末。そりゃあ、そうだ、わけのわからない紙切れ一枚で、何も変わるはずがない。恐るべき無駄遣いだ。それでも「Rord」の証は、部屋に飾ってある。ダイソーで買った300円の額縁に入れて・・・・。