最近の嗜好

 お酒を飲むとき、一緒に飲んでいる人に先に酔われてしまうと、自分が酔うことが難しくなってしまう。不思議なもので、同時に酔うか、我先に酔うかしないといけない。これは、他の人が酔っぱらってしまった分、自分がしっかりしないと大変な事態になってしまうと緊張するせいかも知れない。普段は、基本的には焼酎やウィスキーなどの蒸留酒系を多く飲んでいたのだが、どうも酔いが遅い。これでは、他の人に先に行かれてしまう、という感じがして、最近は日本酒を飲むことが多くなった。夏場は冷で飲む。喉が渇いている時にゴクゴクとビールのように飲むと、これが意外と美味しいし、手っ取り早く酔うことができる。しかし、調子に乗って飲みすぎると本当に大変な事態となってしまうので、ゴクゴクと飲むのは最初の一杯のみにしている。
 スイカを食べるとき、今までは塩をかけるのが好きではなかったのだが、今年になって、塩をかけて食べるのが好きになってしまった。これもまた不思議なもので、塩をかけなくても、甘みが十分にあるのにもかかわらず。スイカに限らず、とうもろこしにも、塩をたくさんかけるようになり、きゅうりやトマトを食べるときも、マヨネーズやドレッシングより、塩をかけて食べる方が好きになってしまった。
 日本酒の飲みすぎも、塩のかけ過ぎも、身体にはよくない。どうやら、身体に悪影響がある方へ嗜好が変わりつつあるようだ。否、他のアルコールにせよ、調味料にせよ、過度の摂取は身体に良いわけがないのだが、身体に良くないものほど美味しいと感じたり、楽しいと感じたりするものである。嗜好とか嗜好品などと言われるものは、結局は身体にいいものではないのかも知れない。