やっぱり家庭菜園

 金融システムが崩壊しかかっている現在、世界では、いよいよ食糧危機が叫ばれはじめた。パンやパスタやカップ麺、そして米相場に至るまで値が上がりはじめてきており、もし今年、世界的な天候不順でも起ころうものなら、より重大な事態となる可能性が高い。
 生存に欠かすことのできない食料が危ないということは、今回の世界恐慌は、単純に金融の混乱に留まらず、本当に深刻なものなのである。第二次世界大戦、そして戦後を生き抜いた高齢の方以外、今までに体験したことのない状況に陥る可能性があるのだ。私のような自営業者は、以前からその日暮らしのようなものであり、毎日が食糧危機のようなものなのであって、意外と心構えができているのだが、今回、私はさらに身体も慣らそうと、一ヶ月前より、誰かとお会いしてお食事する時以外は朝と夜だけ食事をするという、一日二食の生活を送るようにしている。(というのは建前で、単純にお昼ご飯を食べる時間がないだけなのである。そのわり、お酒を呑んでしまうので、これは一体どういうことか!)最初の数日は辛い時もあったが、慣れてしまえば、何の問題もなく毎日を過ごすことができている。
 しかしながら、一日二食の生活が我慢できない方も多いことであろう。そういう方は、自分で食料を確保するべく、自宅の庭やベランダで簡単にできる野菜を栽培すれば、なんとかお昼ご飯ぐらいはそれで賄うことができるかも知れない。いや、食料自給率が低い我が国においては、それしか有効な方法がないのかも知れず、渋谷や新宿でさえも、高層ビルと畑とが混在している風景が見られる日が来るのかも知れない。ともかく、心の準備だけはしておいた方がよい。