テレビの影響

 野原一夫の著作をお買い上げいただいたお客様からメールで連絡があり、10月10日にTBSで太宰治のドラマを放映していたとのことであった。私はその日は、前回の日記にも記述したが、神宮へ行って雨で野球の試合が中止となり、意気消沈して安酒を飲んでいたもので、見落としてしまっていた。放映することすら知らなかったのである。たまに外出するとこの仕打ちである。そして、そのドラマが終わった頃から、当店のページが重たくなったとのご報告であった。先月よりサーバーの調子が悪く、重たい日々が続いたが、最近はサーバー会社の調整により快調になりはじめていたので、サーバーの不具合でもあるまい。お客様はさすがに鋭く、テレビの影響によるアクセス増をご指摘されていた。早速アクセスを調べてみると、「野原一夫」「太田治子」「太田静子」「小山清」を検索キーワードにかなりのアクセスがあったことが判明した。普段はこのキーワードからアクセスされるお客様はほとんどいなかったので、これはテレビの影響以外には考えられないし、しましまブックスにたくさんのアクセスがあること自体、普段では考えられない異常事態である。たった2時間のドラマであっても、テレビの影響力は恐ろしい。まさに現代のリヴァイアサンである。
 さて、アクセス増で本は売れたかというと、残念なことにアクセス数に比例せず、いつもと変わらず、ポチ、ポチであった。野原一夫の著作以外は、太宰に関係のない本が売れていたので、テレビの影響でアクセスされた大半のお客様は、ノーブックでフィニッシュ。当店の本は魅力がないのか、それとも、目的のものがなかっただけなのか。目的のものがなかったにしても、それは当店の品揃えが悪いわけであり、それを考えると私の気持ちもアクセス数に比例せず、消沈。魅力のある品揃えは、今後の課題である。