五月晴

 久しぶりに外が晴れていた。五月晴である。部屋の中から顔を上げて窓の外を見ると、輝く陽光が降り注いで、風がやさしく吹き抜ける。このような日は、緑の多い場所で寝転びながら本でも読むことができれば、どれだけ幸福なことであろう。けれども、新着本のアップなどの仕事をしなければ、明日以降の売上が無くなってしまう。仕方がなく私は一日中部屋の中に閉じ篭り、仕事をしていたのである。