ダメな叔父さん

 私はお洒落な街から素朴な街まで、知らない街を歩くのが好きなので、今日は天気もいいことだし、どこかへ出かけようかと思っていたところ、予想外にたくさん本の注文が入り、梱包・発送作業をしていたら午後になってしまった。多くの注文があると、やはり気分がいいので、この気分で出かけたいのだが、遠出するには中途半端な時間だと思って、思案していたところ、幼稚園児と小学校低学年の甥ふたりが遊びにやって来た。
 甥ふたりは、この叔父さんはいつも家にいるけど、何の仕事をしているのだろうといつも訝しげなのだ。古本屋といっても店舗がないので、どうも納得がいかないようなのだ。家中にある本を見てもやはり納得がいかないらしい。甥からすれば、年がら年中家にいるダメ叔父さんとしか見えないのだろう。
 以前、手作りでプリントした、「しましまブックス」とネームの入ったTシャツを甥に見せて、同じものを作ってやるから、これを学校へ着て行けと言ったところ拒絶されてしまった。こんなものを着て学校へ行こうものなら、格好が悪くていじめられてしまうらしいのだ。平気な顔でこのTシャツを着て街を歩いている私は一体どうなるのだ。甥たちには、やはりダメ叔父さんにしか見えないのだろう。