私は自分で古本を販売しているのであり、そうであるが故に、収入が安定しないというデメリットがあるものの、その分、楽しく、ノン・ストレスでやろうと思っている今日この頃である。人生は当然、楽しいことばかりではなく、むしろ、辛いことの方が多いのであり、絶望することさえある。しかし、それらを撥ね返すぐらいの明るさとエネルギーが私は欲しかったのであり、それは自分自身で醸成していくしかない。他の誰も、絶望の淵から私という存在を救済してはくれないのである。それを悟り、私は古本屋を始めたわけであるが、自分の好きなことを職業にするだけで、仕事に対するエネルギーが増幅され、仕事に対するエネルギーが増幅されると、私生活にも好影響を与え、それまでが充実してくる。不思議なものである。
　開業して一年が経過して、ようやく最近は「楽しむ」という余裕が生まれ、今年は「楽しいか、楽しくないか」をひとつの判断基準にしようと考えた次第である。したがって、自分、そしてお客様が楽しくなる企画を最近は考えている毎日なのである。