締め切り

 河出書房新社から発売される「宮原昭夫小説選集」の解題を依頼されていたのだが、解題は全部の作品を扱わなくてはならないため、執筆までに準備期間が必要であり、依頼を受けたのが直前だったため、時間がなくなってしまった。やはり、時間的に無理があり、先日の編集会議で解題から解説にしていただく要請をして、なんとか了承されたので、少し安堵したのだが、とうとう締め切りまで一週間をきってしまった。
 作家などは、締め切りをどのように延ばすのだろう? という疑問がふと頭を過ぎる。詐病を使うのだろうか。パソコンの調子が悪いだの、万年筆が壊れて書けないだの、物質のせいにしてしまうのだろうか。はたまた逐電してしまうのだろうか。うーん、「しましまブックス厭世逐電」少しは許していただけるだろうか。いやいや、こんなことを考えていては、いけないのだ。どうも締め切りを延ばす方法を思案してしまう自分がいる。締め切りを厳守します。きっと。