厭世逐電のため?

 なかなか難しいのが集客。はじめてお越しくださる方がいうには、「こんなところに、こんなお店があるなんて、知らなかった!」という方がほとんどで、全く認知されていないらしい。ケチな古本屋が、どうせ外で飲むことが多いのならば、出かけるのも面倒ならばと、COFFEE&BARを店舗に併設したという不思議なお店。当然、一切、宣伝広告費をかけていない。夜の方が一杯飲みにお客さんが来るかな? と思っていたが、そうでもなく、逆に昼の時間帯の方が今のところは、来客数が多い。と、なると、夜は結局、暇ということになり、おや、味見をしなければ、とカクテルをつくっては、自分で飲んでしまい、また、一種類、そしてもう一種類とつくっては飲み、つくっては飲み、おやまあ、カウンターでひとり酔っ払っているという毎日なのだ。「お客さんよりも、マスターが酔っ払っている店」なのである。今のところ、知っている人は知っている、隠れ家的な店になっている。いや、厭世逐電の店になっているかも知れない。(私ひとりが・・・・)
 夜に来るお客さんは、こういう店を知っていることが自慢の対象になるらしく、電話でお知り合いに「いい店があるんだよ!」と報告したりするケースが結構ある。そういう光景を見ていると、「うーむ、会員制の店にしてしまおうかしら」なんて、益々暇になることを考えて、ひとり、ニヤニヤしているのである。つまり、怠け者の私には、今の暇さ加減がいいのかもしれない。生活のことを考えなければ・・・・・。やっぱり、厭世逐電のために、店をつくったのかしら??