年賀状あれこれ

 私はお世話になった人以外には自分から年賀状は送らない。それ以外は年賀状が来たら返すという具合である。けれども、今年は私の祖父の身体の具合がよくないので、送ってよいものか迷っており、未だに年賀状は一通も書いていないのである。
 例年、どのような年賀状にするべきか思案するのだが、過去に私が作成した年賀状をご紹介しよう。

・あぶりだし年賀状
レモンの汁で文字を書いて、届いた人にストーブの火か何かであぶりだしてもらうもの。あぶりだすまで何がでるのかわからないので、とてもスリリングな年賀状である。しかし、あぶりだしていたら年賀状が燃えてしまったとの苦情がきた。

・暑中見舞い兼用年賀状
読んで字の如く、年賀状にその年の暑中見舞いまで記載したもの。暑中見舞いを出す必要がなくなり、手間が省けて便利なものである。怠け者の私にはうってつけであったが、評判はいまひとつだった。

・12年間一括年賀状
これも読んで字の如く、12年分の年賀状を一枚に集約したもの。一回送ってしまえば、あと11年は送らなくても済むのである。これまた大変便利なものであるが、いい加減にしろと怒られた。

・アナグラム年賀状
これは、「明けましておめでとうございます」という言葉をアナグラムとして暗号化したもの。誰一人として解読する人がいなくて、わけがわからないとの苦情が多数寄せられた。

 などなど他にも多数あるが、どれも評判がよくなかったのである。