しましまブックス沖縄へ その1

 巷では、相変わらず景気がよくない。これから、もっと景気は悪くなるはず。きっと、近いうちに、また金融危機が起こるに違いない。第三次金融危機。その時は、リーマン・ショック以上に大変なことになる。現在でも、職がなくて困っている人はたくさん存在する。一般企業は、給料カットやリストラが続いている。
 古書業界は、景気に左右されず、と言うか、以前から景気が悪い業界なので、景気が悪いことに、そして貧乏にも私は慣れっこになっている。別に深刻に考えたりもしない。そういえば、食べることのできる雑草図鑑みたいな本があったような気がする。これを読みながら、いざとなったら雑草でも食べてりゃいいんだろう、といい加減なことしか考えていない。こういう時代は、暗く深刻になったら負けだ。とにかく気持ちだけは明るく保たなければならない。先のことを恐れて、立ちすくんでいても何も始まらない。今現在をいかに充実させるか。今を生きるしかない。
 と、いうのは言い訳で、実際のところ、もっと学生の時に旅行をしておけばよかったと後悔しているので、十年後に後悔しないよう、行けるうちに行っておこうと、先週は3日間お休みをいただいて、ここではない何処かへ行こうとしたのだ。本当は行けるような経済状況でもないのだけれど、今行かなければ、十年後に後悔しそうな気がして・・・・。ただ、普通のサラリーマンであったら、週休二日、一ヶ月で八日の休みがある。ところが私の休みは、今月は今回の三日間だけ。別に休みだけを考えれば、贅沢というわけでもない。
 今は、一昔に比べて、すこぶる航空券が安くなっている。これならば行ける。できるだけ遠いところがいい。候補は、札幌、そして沖縄。札幌は交通費と宿泊費の合計で沖縄より一万円安い。しかし、沖縄には友人がいる。一人で行っても寂しくない。迷ったが、最後は頭で考えていても仕方がなく、直感勝負。なんとなく、沖縄に決定。目的などない。そして、私は沖縄へと旅立った。

(続きは、また後日・・・・)