駐車

 確か数年前、出張買取へ行った時、お客さんの家の前に駐車して、三十分ぐらいの時間だったと思うのだが、車に買取った本を運ぼうとすると、窓ガラスのところに、ベッタリと駐車禁止の張り紙が貼られていた。そこは通行の邪魔にならないところであり、しかもお客さんの家の前である。そして時間も短い。しかし、罰則金を払う羽目になってしまって、その買取は赤字となってしまった。そんな嫌な記憶があり、毎回、出張買取の際の駐車は気をつけている。 先日も買取へ出かけたのだが、その場所は車を駐車するのが非常に困難な場所であり、近くにコインパークもない。仕方なく、近くのスーパーの駐車場に駐車した。そして、お客さんの所で買取を済ませたのだが、ふと思えば、駐車場へ行くまでには、スーパーへ一旦入って、そこからエスカレーターに乗り、駐車場まで行かなければならない。屋内の駐車場なのだ。台車も使えない。仕方なく、ダンボールに本を詰め、重たいダンボールを両手で持ち、そしらぬ顔をしてスーパーへ入り、駐車場の我が車へと本を運んだ。怒られたらどうしようかと思ったが、なんとか怒られずに済んだ。無料で駐車するのは悪いので、そのスーパーで二メートルの延長コードを買った。